カルシウムは骨や歯を作るのに必要な栄養素ですが、日本人のカルシウム摂取量は不足傾向にあると言われています。不足すると骨粗鬆症、高血圧、動脈硬化などを招くことがあります。
不足の原因
- どんな食品にも含まれているわけではなく、意識してカルシウムの多い食費を選ばないと不足してしまう。
- 日本の水は軟水でカルシウムの含有量が低く、そのため植物のカルシウム含有量も必然的に低くなる。
- 伝統的な和食には牛乳・乳製品の使用が少ない。
牛乳・乳製品
牛乳や乳製品はカルシウムの供給源として含有量だけでなく、その吸収率においても優れた食品です。牛乳・乳製品の適切な摂取が、望ましいカルシウム摂取量につながります。
1日の目標量
厚生労働省が推奨する成人1日あたりのカルシウム摂取量は600~800mgですが、国民健康・栄養調査による平均摂取量は約500mgとなっており、推奨量を下回っています。
牛乳200gにはカルシウムが220mg含まれています。牛乳が苦手な方はヨーグルトやチーズなどの乳製品、小魚や豆腐、小松菜、豆乳などもカルシウムを多く含みますので、いろいろな食品を組み合わせて積極的に摂取しましょう。
その他
アルコールの取り過ぎには注意しましょう。アルコールはカルシウムの吸収を妨げ、骨を作るために必要なビタミンの量を減らしてしまいます。
また、カルシウムは脳神経の興奮を抑える作用がありますが、よく言われるような「カルシウム不足=イライラ」ではないようです。
私たちの身体は血液中のカルシウム濃度を一定に保つようにできており、血液中のカルシウムが不足した際、骨に蓄えられているカルシウムが溶け出し、不足分を補います。ですので、カルシウムが不足したとしても、すぐに血液中のカルシウム濃度が低下するわけではなく、直接的にイライラへつながることはありません。
しかし、カルシウム摂取量が少ないと、骨に蓄えられているカルシウムが減少しますので、カルシウムを多く含む食べ物を積極的に摂ることは、やはり大切だと言えるでしょう。